心がまだぶるぶるしている。
たまたま入った建物で、バスケット大会をしていた。
普通のバスケではなく、
三対三の試合だった。
ゴールもひとつだ。
思わぬイベントで、聖霊様に、これは見るべきなのか尋ねてみたら、
「詳しく見てみなさい」と言われた気がした。
身長二メートルになる合体の良い日本の選手と外人の選手が、体と体をぶつけながら、ものすごいスピードで、ゴールを目指して、飛んだ。
その勢い。
吹き飛ばされそうだった。
ゴールから四メートルくらい後ろから華麗なシュートを決めていた。
全体がワーッ!!と歓声をあげた。
たくさんのファンたちが周りを囲んでいた。
獰猛な牛のごとく、相手選手に突進し、選手が吹き飛ばされて、倒れるシーンがあった。
上手くいかなくて怒っていた。
なんという世界だろう。
スポーツの世界ってこんなに激しかったのか。
普段摂理で行われるサッカーやバレーボールなどのスポーツは、激しい中にも平和があり、お互いを敬う気持ちが感じられる。
だから試合を見て心が萎縮してぶるぶるした。
鳥肌が立った。
実は最後の試合だった。
優勝を争っていたのだ。
だからこんなに激しかったのか??
もっとも印象的だったのは、最後。
本当に最後の最後に、
四メートル離れた位置から、全身を伸ばして、
集中力を研ぎ澄ませた、
渾身の、シュート。
入ったっっっ!!!!!!
歓声が、ワーッ!!!!!!とひとつになった。
これで勝敗が決まった。
優勝チームだけがコートに残って嬉しそうに笑い、味方チーム同士上半身を擦り合わせるように全身ハイタッチ。
負けたチームは悔しそうに、ボールをえいと投げて、舞台から降りた。
勝ったチームの選手を支えるファンたちは、共に喜び、選手の奥さんや、子供が近くでハイタッチをした。
そうか、家庭を養っている方々なんだな。
そのあと、MVPの発表と、家族やファンたちの交流があった。(ちなみに勝ったのは横浜のチーム(お))
負けたチームも、応援してくれた家族や友人と話していた。
家庭を背負い、
社会を勝敗で生きていく人たちだった。
全身で、命を尽くして生きる人たちだった。
勝ち負けがすべてのスポーツ界の
シビアでスリルに満ちた世界。
弱肉強食の世界。
実力の世界だった。
また、ものすごいプライドを感じた。
選手たちのプライド。
応援する人たちのプライド。
チアリーディングの人たちのプライド。
試合中ずっと激しい音楽が鳴っていたが、チアリーディングの人たちは、ずっとリズムをとって踊っていた。
もちろんプロなのだろう。
プロモーションも抜群で、目付きだけでも
プライドを感じた。
責任感、という言葉も浮かんだ。
選手のひとたち、
目の前のゲームだけではなくて、多くのものを背負いながら試合をしているんだ。
責任とプライド
その勇ましい精神を
私は学んだ。
まだ心がぶるぶるしている。
あのような激しい世界は
そういう実力のともなう、
厳しくも強く、
時を掴もうとする
鋭く、熱い
私に必要な精神に溢れた世界だった。