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私の向こう側の人々へ


私の向かい側に座っていた人々@摂理の味私の向かい側に座っていた人々@摂理の味

私の向かい側に座っていた女性がいましたが、頭はボサボサだし、服は毛が逆立っていて、履いているストッキングには小さな穴が開いていました。
片手には汚れたタオルでグルグル巻いた何かを持っていましたが、見ると缶ビールでした。
おもむろにバッグから取り出して、ぐびっと一飲みして、またバッグに戻しました。
また、持っていたもう一つのバッグからは、一昔前のCDプレーヤーが出てきました。そして少し、汚れていました。

そんな光景を見ていて、ああ、この人はいつからこのようなのだろうかと思いました。いつから、この人はこのように生きているのだろうか。

もしかしたら、ずっと誰からも親切にされなかったのだろうかと思いました。
外見だけ見るなら、普通の人はこの人を避けたがるだろうし、煙たがるかもしれません。
しかし、避けたらずっと、この人はこのまんまだろうし、ずっと一人になってしまうのだはないかなと思いました。

きっとこの人だけではないと思います。

私の向かい側にある女の子が座っていましたが、その子のカバンにはアニメの缶バッチがたくさんついていました。
それも、ちょっと目をそらしたくなるような、美青年の甘い誘惑を醸し出す、そういうイラストでした。

ああ、この子の頭には、この美青年がたくさんいるのだなぁ、と思いました。そして私は、あまり喜べませんでした。

本当に自分を大切に接するとき、自分の服装や心に、良い気配りをするようになります。

逆に自分に価値がないと感じる時、自分の服装も、自分の体に対しても、心に対しても、害になるものも受け入れるようになります。

自分に雑な接し方をします。
自分に価値のない接し方をし、無闇に接します。

そういう人たちを見ると、「そうではないのだ」と言いたくなります。

鄭明析先生は私に、「そうではないのだ」と何度も教えてくださいました。

だから私も、必ずそのように伝えていきたいです。

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麦わら
東京都民。児童館で働く傍ら社会問題を勉強しながら作品「オヤビンとコブン」を書いています。子育て支援員。保育士や子育て教育支援カウンセラーを勉強中。お問い合わせ・感想はLINEでもどうぞ![プロフィール詳細はこちら]