オヤビンとコブン

「無知の鎖」ミステリ編C①


>>ミステリ編B
※ミステリ編CはBの続編です。
Cからでも読めますがBから読むことをオススメします^^

 

 

 

 

 

人が

罪を犯した後

真っ先に来るのが

 

不安

心配

恐怖だ

 

サタンが掴んで
離さないだろう。

 

 

 

あなた・・・
そのまま行くつもりか?

 

 

 

だから私が

地上に
キリストを遣わしたことを
知りなさい。

 

 

 

 

先生
先生
おい2人、こっちにこい。
ミツキ
ミツキ
…?
ナリヒサ
ナリヒサ
え…なんすか先生…
先生
先生
カキモト…
不登校になったの知ってるよな。
自殺したんだよ。
それで、書き残したノートがあって、
お前たちの名前が書かれていた。
ナリヒサ
ナリヒサ
…。
先生
先生
それで、
お前たちの両親も呼んで話し合うことになった。
ミツキ
ミツキ
ちょっと待って下さい。
それが俺たちがやったって証拠になるんですか。
先生
先生
このノートの他にも、いろいろ出てきたんだよ。
ミツキ
ミツキ
?!
先生
先生
お前たちの両親にも連絡する。

 

 

 

 

少年
少年
おじさん、おじさんはどうして
神様を信じるんですか?
オヤビン
オヤビン
え??
誰が信じるって??
少年
少年
おじさんが。
オヤビン
オヤビン
はっ、
わしが神さん信じてるように見えるんか?
少年
少年
はい。だってよく心の中で
呼ぶじゃないですか、神様を。
オヤビン
オヤビン
…(ぎく)
オヤビン
オヤビン
…。
オヤビン
オヤビン
…なんというかの…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オヤビン
オヤビン
わしには、どうにもできへんのや…。
少年
少年
え?
オヤビン
オヤビン
神さんでも呼ばんと
押しつぶされそうになるんや…。
目の前の現実にな…
少年
少年
…。
オヤビン
オヤビン
あとは、神さんのこと、教えてもらったから信じられるんやろな。

きっと教えてもらわなかったら、神さんに対して無感情の極みや。

少年
少年
無感情の極み、ですか…!
オヤビン
オヤビン
だって、神さんがどんな人格で、どんなこと考えてるかも分からんのに、
素直に信じられへんやろ?
少年
少年
…たしかに、そうですよね。

 

 

 

 

…父よ、

彼らをおゆるしください。

 

彼らは何をしているのか、わからずにいるのです…

 

ドックンッ

!!?!

オヤビン
オヤビン
…っ
オヤビン
オヤビン
…これは、十字架にかかる場面…?
少年
少年
…おじさんの話す通りです。
何事も知らなければ信じることもできません。

だから、学んで知ることが大きいんです。
運命を左右するほどに…

オヤビン
オヤビン
運命…?
少年
少年
はい。そして知らないことが本当に恐ろしいです。
オヤビン
オヤビン
”知らないこと”
少年
少年
イエス様は無知によって殺されました…
オヤビン
オヤビン
無知によって…?
少年
少年
はい。…歴史を見ると、いつも”分からない人達”によって願わない争いが起こりました。
ガリレオが地動説を唱えたときもそうです。天動説を信じる人達によってたくさんの迫害を受けました。
少年
少年
イエス様も同じなんです。
イエス様に救いの権能を持った御子が共にしていたけれども、
”分からず”に殺してしまった…。
オヤビン
オヤビン
…。
少年
少年
神様が願っていなかった死でした…。
そしてキリストが亡くなったことによって、人間たちもたくさん苦しむことになったんです…。
少年
少年
…ぼくはその姿を見て、とても苦しい…。
オヤビン
オヤビン
…苦しい…?
少年
少年
…だからぼくは
伝え続けるって決心したんです。
オヤビン
オヤビン
…?
オヤビン
オヤビン
なあ、お前は一体何者なんや?
何をそんなに伝えようと必死なんや?

 

 

 

 

 

 

ガシャーンッ!!!!

ナリヒサ父
ナリヒサ父
てンめえ!!また問題起こしたのか!!?!
ナリヒサ
ナリヒサ
っるせーな!!酒くせえんだよっ!!いつまで飲んでんだ!!
ナリヒサ父
ナリヒサ父
ヒック…お前、学校でいじめしたんだってなぁ?
ナリヒサ
ナリヒサ
はっ…お前に言われる筋合いねえし。
ナリヒサ父
ナリヒサ父
何んだとぉ!?!
ナリヒサ
ナリヒサ
俺がこうなったのは全部お前のせいだろ!!
ナリヒサ父
ナリヒサ父
何ぁにいい気になってるんだ!?ああ!?
ナリヒサ父
ナリヒサ父
なぁにがお前のせいでだ!?!こっちのセリフだろゴラァ!!
ナリヒサ父
ナリヒサ父
ー っお前なんか!!っ生まれなければ良かったんだよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミツキ母
ミツキ母
おかえり…。
ミツキ母
ミツキ母
…。
ミツキ母
ミツキ母
…ねえ、ミツキ、さっきね
学校から電話があったんだけど…。

ミツキ、いじめのこと知ってる?

ミツキ
ミツキ
…え?
ミツキ母
ミツキ母
私、ミツキがそんなことしないって分かってるし、
言ってあげたわ。「うちの子はまったく関係ありません」って。
ミツキ
ミツキ
…。
ミツキ母
ミツキ母
ねえ、そんなことしないでしょう?
そうよね…?ね、ミツキ?
ミツキ
ミツキ
ミツキ
ミツキ
…うん、そうだよ。そんなことする訳ないじゃん?
ミツキ母
ミツキ母
…!そうよね!
ミツキ母
ミツキ母
みんな、ミツキこと真面目で優秀って褒めてるわ。
こんな事件に巻き込まれて、頑張ってる受験無駄にされたら困るものね。
大丈夫よ、お父さんには話してないから、心配しないで。
ミツキ
ミツキ
…。

 

 

 

 

 

 

心配してんのはてめーだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

無関心

それがどれほど多くの
傷を残すのか

わかっていない…。

 

 

 

 

・・・知ってる?
カキモト、自殺したんだって。

 

うげーついに起こっちまったか。

 

あいつら・・・
どうすんだろな・・・

 

さあ。
でもさすがにもう免れられねえよな。

 

あーあ、絶対こうなると思ったんだよなあ。

 

何お前、予知してたの?

 

俺の第六感がな…

 

はははっあてになんねー

 

コブン
コブン
なんか、おかしいです…
神様…。

 

 

 

 

 

コブン
コブン
あの、オヤビンさん…
オヤビン
オヤビン
んーどうした?
コブン
コブン
あの、実は、そのぉ…
コブン
コブン
…あ!今熱心に何読んでるんですか?
オヤビン
オヤビン
え??これ??求人やできゅーじん。
コブン
コブン
きゅ、きゅーじん。…て!
オヤビンさんついに働くんですか!!
オヤビン
オヤビン
まぁーなー。ボチボチ動かんとなぁ。
コブン
コブン
そ、そうなんですねえ…。
コブン
コブン
…。
オヤビン
オヤビン
…。
オヤビン
オヤビン
…ほんで?またなんかあったんか?
コブン
コブン
あー…えーっと…
オヤビン
オヤビン
もうわしは疲れたで〜
コブン
コブン
あ、いやすみません!!
ぜーんぜん大丈夫です!!
オヤビン
オヤビン
ほんまかいな?
コブン
コブン
ええっとぉ…大丈夫です!!
オヤビン
オヤビン
…そか。
コブン
コブン
…。
オヤビン
オヤビン
…て、全然大丈夫やないって顔しとんな…。
コブン
コブン
…う、うううん。
オヤビン
オヤビン
はあーーーもう、
わしは神様じゃないんや!
コブン
コブン
ももももちろん!!
えっと、ぼく、神様に話しますから!!
あ、御子もいますから!全然大丈夫です!!!
オヤビン
オヤビン
ええんやな?
コブン
コブン
ええ!大丈夫です!いつも巻き込んでしまって
本当にすみません。では、また!

 

 

 

 

 

 

知らないことが
本当に恐ろしいんです。

 

 

 

オヤビン
オヤビン
オヤビン
オヤビン
待て。
コブン
コブン
え?
オヤビン
オヤビン
聞くだけ聞くわ。
コブン
コブン
ええ?!
コブン
コブン
いいですよ、迷惑かけちゃいますから!!
オヤビン
オヤビン
えーから話してくれ。
コブン
コブン
…ほんとにいいんですか?
オヤビン
オヤビン
もったいぶらんと言ったらええやんか〜!
コブン
コブン
でも、さっきは…
オヤビン
オヤビン
えーえーかーらー!
コブン
コブン
ま、巻き込んでしまいますけど…
オヤビン
オヤビン
今に始まったことやないで!
コブン
コブン
…は、、はい…。(さっきと言ってることが…)
コブン
コブン
…。
コブン
コブン
実はですね…
コブン
コブン
…。
コブン
コブン
自殺があったんです。
オヤビン
オヤビン
え… じ…自殺やと!!?
コブン
コブン
はい…
オヤビン
オヤビン
まさかヒロフミか!!?!
コブン
コブン
ち、違います!!
オヤビン
オヤビン
じゃあ誰が!?
コブン
コブン
…ヒロフミくんの前にいじめられていた子です。
ぼくは違うクラスだったので知らなかったんですけど、
その子、ずっと不登校になっていて…。
オヤビン
オヤビン
不登校…
コブン
コブン
先生は、家庭の事情だって言ってましたけど
クラスの子たちは知ってました。
それがいじめによるものだって…
オヤビン
オヤビン
知ってただと…?
コブン
コブン
はい。クラスの子、みんな知ってるんです。
オヤビン
オヤビン
誰も止められへんかったんか?
コブン
コブン
…分かりません。ぼくは、そのことすら知らなかったので…。
オヤビン
オヤビン
…せやけど、先生も、誰がいじめてたのか分かってたんやないんか?
不登校になったんやろ?
コブン
コブン
…ヒロフミくんの時と同じです。
学校は、都合の悪いこと、目をつぶってるんです。
オヤビン
オヤビン
…。
コブン
コブン
でも、今回の自殺で、もう隠せなくなったんだと思うんです。
ヒロフミくんのこともありましたし。
被害者のご家族が、マスコミやいろんな機関に話したそうです。
コブン
コブン
いじめた2人も、特定もされたって聞きました。
オヤビン
オヤビン
…特定…?
コブン
コブン
その子が亡くなる前に書いた日記が見つかったんです。
そこにいじめの内容や、いじめた人の名前が書かれてあったんです。
オヤビン
オヤビン
ほう、名前もわかったんやな…。
コブン
コブン
はい…。ヒロフミくんをいじめていた人と同じ人でした。
オヤビン
オヤビン
…!
オヤビン
オヤビン
…でもコブン、そのこと学校の先生に何度も訴えてたんやろ?
コブン
コブン
…はい…。
オヤビン
オヤビン
…なんやそれ?今になって知ったフリしとんのか…。
ずっと前から分かっとったんやろ!?
コブン
コブン
…。
オヤビン
オヤビン
…。
オヤビン
オヤビン
まあ…とりあえず主犯格が分かったんやな…。
ちゃんと洗い出された。

…自殺した子には、あまりにも無念だったが…。

コブン
コブン
…。
オヤビン
オヤビン
…なんや、暗い顔してんのお。
コブン
コブン
…あ、すみません…。
コブン
コブン
…なんかぼく、もっとスッキリすると思ったんです。
ちゃんと明るみに出たわけだから…。
オヤビン
オヤビン
…。
コブン
コブン
でも、クラスの状況を見ていると、すごく変な感じがするんです。
とても、歪んでいるような…
オヤビン
オヤビン
歪み…?
コブン
コブン
…はい…。
コブン
コブン
まるで、すべてが他人事のような…感じです…。
オヤビン
オヤビン
…他人事…?
コブン
コブン
…亡くなった子に対して悲しい気持ちが、とかじゃなくて…
ひとつのゲームが終わったような、そんな感じです…。
いじめた2人に対しても、あいつらどうするだろなって感じで…ただ周りでひそひそ話してるんです…。
オヤビン
オヤビン
…。
コブン
コブン
あくまで、ぼくの感覚なんですけど、少し怖くなってしまって…。
それで話したかったんです…。
オヤビン
オヤビン
そうだったんやな…。
コブン
コブン
でも、ようやく少し、前進と言うか、
ヒロフミくんも、ちょっとは安心するかも、ですよね。
オヤビン
オヤビン
…せやな…。

…でもなコブン、とりあえずはもう、この件について考えなくてええんやないかな。
コブンもほら、受験もあるんやろ?

コブン
コブン
…はい。
オヤビン
オヤビン
あとは、学校に任せて、残りの学校生活過ごしたらええ。
このままやとほんまに老けてしまうで?
コブン
コブン
…老け…
コブン
コブン
…てオヤビンさんに言われたくありませんよ!
オヤビン
オヤビン
ははは。
おいそれどういうことや。
コブン
コブン
…ははっ…
コブン
コブン
コブン
コブン
…すみませんオヤビンさん、またいろいろと…。
オヤビン
オヤビン
…いや、謝らんでええって。
あとは、ほんまに謝るべき人が、謝るかどうかや…。
ごちゃごちゃ考えるのはよそう…。
コブン
コブン
…はい…。

 

 

 

 

 

オヤビンさん…。

 

どうして人は誰かをいじめるんですかね。

 

 

 

 

どうして誰かを傷つけて生きるんですかね…。

 

 

 

どうして傷つけておいて、平気な顔をしていられるんですかね…。

 

 

 

 

 

 

ぼくにはそれが、理解できないんです。

 

 

 

 

 

 

 

バタン

 

 

 

 

ブッブー

「父よ、彼らをおゆるしください。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです」
ルカによる福音書 23:34

オヤビン
オヤビン
…。
オヤビン
オヤビン
何をしているのか、分からない、か…。
いじめてるやつも、”自分で何してるのか分からない”のかもな…。

 

 

 

 

 

だからぼくは、伝え続けるんです…。

 

 

 

……ぼくはその姿を見て、
とても苦しい…。

 

 

オヤビン
オヤビン
苦しい…か…

 

 

 

 

 

 

 

 

コブン
コブン
…!
ナリヒサ
ナリヒサ
…いってーよカスッ!!!
コブン
コブン
…あ…。
ナリヒサ
ナリヒサ
あ…。
コブン
コブン
ご、ごめんね。ぶつかっちゃって…。
ナリヒサ
ナリヒサ
…。
ナリヒサ
ナリヒサ
お前?ちくったの。
コブン
コブン
…え?
ナリヒサ
ナリヒサ
いじめのことだよ。
コブン
コブン
え…?
ナリヒサ
ナリヒサ
ヒロフミの味方してただろ。
コブン
コブン
…。
コブン
コブン
…ヒロフミくんのことは、ぼく、伝えたよ。先生に。
でも、とりあってもらえなかった。
ナリヒサ
ナリヒサ
…嘘つくな。
コブン
コブン
…ほんとだよ。だからヒロフミくんも苦しんでいたんだ。
誰も聞いてくれなかったから。
ナリヒサ
ナリヒサ
…。
ナリヒサ
ナリヒサ
誰も聞いてくれない…。
それはこっちのセリフだよ。
コブン
コブン
…え…?
ナリヒサ
ナリヒサ
…チッ!

 

コブン
コブン
…どういう事だろ…。
…顔、腫れてたな…。

 

 

 

友人
友人
…ナリヒサ、ついに学校来なくなったな…
コブン
コブン
…うん。
友人
友人
…ミツキは相変わらずだけど…。

 

コブン
コブン
…。
友人
友人
どういう心境なんだか。
コブン
コブン
…分からないな、ぼくには。
友人
友人
ミツキってほら、お父さん政治家だろ?
裏で守られてんじゃないかってみんな噂してる。
コブン
コブン
え、そうなの?
友人
友人
まあ、ミツキならありえるなって。
コブン
コブン
…そうなんだ…。
コブン
コブン
…ナリヒサくんさ、ぼく会ったんだよね。
学校来なくなる前に。
友人
友人
え?
コブン
コブン
すごい剣幕で。
友人
友人
はっ、あいつらしいじゃん。
コブン
コブン
…でも、なんか、引っかかってて…。
友人
友人
なにが…?
コブン
コブン
うんと…。

 

誰も聞いてくれない
それはこっちのセリフだよ

 

友人
友人
は…?
コブン
コブン
…よく分からないけど…そう話してて。
友人
友人
…なあコブン、もうさ、やめよ。
人の事情首突っ込むとまたいろいろ巻き込まれるし。
コブン
コブン
…うん…。
友人
友人
…俺たちには受験って厳しい壁が待ってるんだ。
乗り越える壁はひとつで十分だろ。
コブン
コブン
…。
コブン
コブン
…うん。

 

 

 

 

 

私はいつも眺めている。

 

 

あなた達が何を選択するのか…。

 

 

炎のような目で、いつも眺めている…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解かなければいけない…。

 

 

To be Continue…

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