オヤビンとコブン

「伝えなさい」ミステリ編B④終


>>ミステリ編B③

 

 

はやく

 

はやく

 

はやく・・・・・!!

 

 

 

 

ブー ブー

オヤビン
オヤビン
おい、おいコブン、今どこにおんのや!?
コブン
コブン
はあ、はあ、オヤビンさん、すみません、
ヒロフミくん追ってるんですけど・・・
オヤビン
オヤビン
ああ?なんやそんな息荒くして…
コブン
コブン
すごく速いんです。
というか、走ってます!!!
オヤビン
オヤビン
ええ!?
コブン
コブン
今ですね、キムラヤってスーパーの前なんですけど・・・
なんか、なんか、探しているみたいで・・・
オヤビン
オヤビン
な、なんかって、何をや・・・

 

 

コブン
コブン
上を、向いてるような…

 

 

 

 

はやく・・・

 

解放されたいだろう?

 

 

 

 

コブン
コブン
高いところを探しているような・・・
オヤビン
オヤビン
・・・え?
オヤビン
オヤビン
待て、それはなんか、あかんやつやないか?
なんとかヒロフミに声かけられんか?
コブン
コブン
はい!ちょっと頑張ってみます!!
オヤビン
オヤビン
わしも今行くからねばってくれ!!
コブン
コブン
はい!!

 

ピッ

コブン
コブン
神様!共にしてください!!!

 

コブン
コブン
ああ・・・あれ!?あ、どこ!?
コブン
コブン
うそ・・・どうしよう・・・。

 

 

オヤビン
オヤビン
はあ!はあ!
ほんまに、まさか、自殺せえへんやろな!?
オヤビン
オヤビン
神さん!どないしたらええ!?
わしが行ったところで、何もできへんけど・・・

 

 

 

 

 

 

違う

 

違う

 

はやく

 

はやく

 

走って

 

伝えてほしい

 

伝えてほしい

 

 

 

おじさんこっち!!

オヤビン
オヤビン
…ん?
オヤビン
オヤビン
あ…キムラヤ、ここか!
オヤビン
オヤビン
この辺で・・・えーっと、高い場所・・・
高い場所・・・

 

オヤビン
オヤビン
あ、あそこしかないと思うんやが・・・
オヤビン
オヤビン
…て、悩んでる暇ない!行くで!!

 

ブー ブー

オヤビン
オヤビン
おい!コブン今どのへんや?!
ヒロフミ声かけたか!?
コブン
コブン
そ、それが、見失ってしまって・・・
オヤビン
オヤビン
はあ!?
コブン
コブン
今、高い場所、あそこかなってところ行くところで…
オヤビン
オヤビン
わしもそこしかない気がして
向かってるんや!
コブン
コブン
そ、そうですか!!
オヤビン
オヤビン
一か八かやけどな・・・・
コブン
コブン
お、オヤビンさん・・・
でもぼく・・・
どうしたらいいか分かりません・・・
コブン
コブン
もし、もしも本当にヒロフミくんが・・・
オヤビン
オヤビン
待て待て!と、とにかくや。
まだヒロフミの気持ち知らんやろ?
わしらの早とちりだって考えられるわけや。
ひとまず落ち着こう。
オヤビン
オヤビン
お、落ち着くけど・・・
オヤビン
オヤビン
・・・そだ、ヒロフミに電話してみたらどうや?
連絡先知っとんのやろ!?
コブン
コブン
あ・・・たしかに・・・!
ちょっと電話してみます!!出るかわからないけど・・・
オヤビン
オヤビン
わし、その間に建物のぼってみる!
コブン
コブン
は、はい!!

ピッ

 

コブン
コブン
ヒロフミくん、ヒロフミくん、出て、出て!!

 

ブー ブー

ブー ブー

ヒロフミ
ヒロフミ
・・・コブン・・・。

 

 

 

 

 

 

ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・ピッ

コブン
コブン
あ!!!!フミくん!!?
ヒロフミ
ヒロフミ
・・どうしたの急に・・・。
コブン
コブン
あ、いや、ほら、さっきフミくんちらっと見かけたからさ、
こんな時間にどこに行くのかなあって・・・
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・買い物だよ。
コブン
コブン
あ、そ、そうだよねえ!だと思ったんだけどさ・・・!
ちょっと前にすれ違ったから、せっかくだし、話したいことあってさ!
今、どこにいるの?
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・これから帰るところだよ。
コブン
コブン
あ、そ、そうなの?
なんだー話したかったなあ!
ヒロフミ
ヒロフミ
いつでも話せるじゃん。
コブン
コブン
う、うん!たしかに!明日も学校だもんね!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・
コブン
コブン
ねえ、明日学校来た時、一緒にさ、ちょっとおもしろいゲームぼく見つけてさ!
良かったら遊びに行かない?あ、ほらあの、サングラスのおじさんがさ、すごいゲーム好きではまっててさ!ぼくも試しにやったらすごい面白かったんだよ!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・そうなんだ。
コブン
コブン
ヒロフミくん、あんまやったことないかもだけど、
たまにはさ!ストレスなんかぱーっと晴らしちゃおうよ!
ね!あいつらのことなんて、もう、ぱーっと!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・コブン・・・。

 

 

 

 

 

・・・コブン、ありがとう。

 

 

 

でも、ぼくはもう、辛い・・・。

 

 

コブン
コブン
・・・・え・・・・。
コブン
コブン
ねえ、今、どこにいるの!?
ぼくで良ければ、話聞くからさ。
頼りないけど、少しでも話したらちょっとは気持ちも休まるよ!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・ぼくはもう、終わりにしたい。
コブン
コブン
・・・ちょ・・・ちょっと待ってよ!!
今、どこ??ぼく行くからさ!!教えて!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・コブンにも、迷惑かけちゃうから・・・。

 

 

 

そうだ、もう、終わりにしよう。

これ以上誰にも迷惑かけないで、終わりにしよう。

辛いことも終わりにしよう。

 

 

 

 

 

走れ

 

叫べ

 

叫べ!!!!

 

ヒロフミ
ヒロフミ
コブン、ごめんね。

 

ピッ

 

コブン
コブン
え・・・ねえ!待って!!ねえ!!!!

 

ヒロフミ
ヒロフミ
・・・お母さん、ごめんなさい。

 

叫べ・・・

 

伝えてくれ!!!

 

叫んでくれ!!!!

 

私の代わりに!!!!

 

 

ドックンッッッ

 

…!!!?!

・・・・・!!!

 

 

 

ガッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ

そうだあなた・・・!!

 

私の声が聞こえるか?

 

 

私があなたの生きる道になる。

私があなたの生きる道だ。

 

 

信じてくれ・・・・。

 

私はあなたを愛している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うっ・・ううっ・・・・

・・・・・っ

 

・・・・神さん・・・・。

 

 

生きることまで

やめたくなる世界なんやここは・・・・

 

 

せやけど・・・・

 

神さんどうかほんまに・・・・

 

生きたいと願う世界に変えてくれ・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

タタタタタタ

コブン
コブン
お、オヤビンさん!!!!
コブン
コブン
!!!!
コブン
コブン
ヒロフミくん!!!!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・コブン
コブン
コブン
もう!!!心配したよ!!!
ほんとに心配したよ!!!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・ごめんコブン・・・こんな自分のために・・・
コブン
コブン
何言ってんの!!!
こんなじゃないよ!!!!
コブン
コブン
ヒロフミくん!もう、あいつらの言いなりになるのやめよう!
奴隷じゃないんだし!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・でも・・・。
コブン
コブン
ぼくは最後まで戦うよ!!
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・。
オヤビン
オヤビン
なあ、お母さんには話しとんのか?
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・いや・・・。
オヤビン
オヤビン
ならまずは話すことから始めよ。
ほんでほんまに辛いんやったら、学校も行かなくてもええと思ってる。
ヒロフミ
ヒロフミ
え・・・。
オヤビン
オヤビン
それは別に負けることやない。
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・。
オヤビン
オヤビン
・・・ええか。
ボコボコになっても、勝てばええんや。
ヒロフミ
ヒロフミ
・・・・?
オヤビン
オヤビン
・・・・”生きる”ことや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

 

 

 

それからヒロフミは学校に行かなくなった。

 

お母さんにも話したらしい。

 

 

コブンはたまに、

ヒロフミの家に遊びに行く。

 

少し笑顔も増えてきたそうや。

 

 

学校も少し

落ち着いたとか…。

 

 

せやけど

この話には

まだ続きがあったんや。

 

 

思いもよらなかった

続きが…。

 

 

ミステリ編B (終)

 

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東京都民。カホンを叩いたりイラスト描いたりして過ごしています。セツリの味を多様にお伝えしています♪麦わらさん専用LINEも作ってみました。(友達追加が必要です)お問い合わせ・感想はLINEでもどうぞ![プロフィール詳細はこちら]

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